大恩寺だより

十二月一日、家内たちがハワイに出発する三日前に、偶々同じ便に一つだ

 け席が空いていて、安いチケットが手に入ったのが、良かったのか、悪か

ったのか。私は家内たちが孫たち三人を抱えて六時間、機内や荷物を持つ

のが大変だろうと思って急遽、一緒に行くことにしたのであるが、「責任

感がない、計画性がない、やれいい加減だ、」などとえらい顰蹙をかって

しまう旅行になってしまった。信悟が赴任したワイパフ本願寺の様子を見

たいと思ったのも本音ではあるが。とまれ無事に孫たちを送り届け、お寺

も立派だし、信徒からも好かれている様子にほっとして、十日に帰ってき

ました。坊守は二十日に帰る予定です。

*十二月十六日(日)午前十時、今年最後の高田先生の日曜法座になります。

今年の締めくくりとして、皆様お誘い合わせてお参り下さい。

*大恩寺の庫裏は灯が消えたように静まりかえっています。当分の間、犬の

ロクと猫のビー子との会話だけになりそうです。

*年末ジャンボ宝くじ、買いましたよ。三億円、当たらないかな。夢を買う

っていいですね。ウキウキワクワク。今まで当たったためしもないし、か

すりもしないので、また当たらないと思ってはいるけれど、買わなきゃ当

たらない、今度は当たるかもしれない。やっぱり楽しみですね。希望とい

う名のあなたを尋ねてあと十数日。

*他の宗教は現世利益だから人が多く集まるとよく言われますが、浄土真宗

にも現世利益が無いわけでもないのに、どうして人が集まってこないので

しょうか。活気を取り戻すにはどうしたらいいのでしょう。皆さんのご意見

を聞かせてください。

新興宗教や教会の様子や現況を見たり、聞いたりしますと、建物や、規模の

大きさ、信者と教える人の熱心さと情熱等々、浄土真宗と比べてみますと、

残念ながら相当の違いを感ぜずにはおれません。お寺の数は浄土真宗が圧倒

的に多いのですが。葬儀や法事、またはお墓を当てにしたお寺のあり方を根

本から変えていかねばならないのでしょうか。それとも僧侶の勉強不足と怠

慢がその原因なのでしょうか。三十年も前のことですが、私がロスアンジェ

ルスにいた頃、ある大きなプロテスタントの教会でそこの有名な牧師さんに

こういわれたことがありました。「仏教には各家庭にお仏壇があっていいで

すね、私たちにはありません。浄土真宗はお念仏があるからすばらしいです

ね、わたしたちにはお念仏のような言葉がありません」と。